【CASE】次世代モビリティに向けた新しい技術領域 4テーマ

CASE

次世代のモビリティには、CASEの各テーマをどのように組み合わせ、どのように相乗効果を発揮させ、どのようにサービスを行っていくか、CASEの4テーマを組み合わせた新たな発想が求められています。この記事では、CASEについて理解を深め、振り返って確認できるような整理した情報を備忘録を共有します。

CASEとは?

PON
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CASEってなんですか?

KUMI
KUMI

「CASE」は自動車の新しい技術領域4テーマの総称です。モビリティと通信するConnected、自動運転のAutonomous、シェアリングとサービスのShared&Service、電動化のElectricの頭文字をとってCASEと呼んでいます。

PON
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今なぜCASEをよく耳にするんですか?

KUMI
KUMI

今後想定される社会的ニーズ(より安全かつ安定な交通社会の実現、シェアリングエコノミー、カーボンニュートラルなど)を解決するテーマとしてCASEが注目されているからです。

CASEが求めらる社会的背景

  • 少子高齢化の進行
    • 高齢者の事故増加(加害者・被害者の2つの側面あり)
    • 高齢運転者の重大事故の発生増加(加齢による認知・判断・操作能力の低下)
  • 高齢者の移動手段の不足(地方では自動車が主な移動手段)
    • 地方の公共交通における路線廃止
    • 公共交通の空白地の増加
  • 自動車は所有から借りる時代
    • 自家用車の稼働率は5%程度
    • 車両の所有選択肢の柔軟化(カーシェリングなど)
    • ライドシェアの増加(UberやDiDiなど)
  • 環境負荷の削減
    • 化石燃料から脱却し、循環エネルギー利用の促進
    • カーボンニュートラル
    • SDGs
  • ITやAIなどの技術向上
    • LTEや5Gなでのリアルタイム通信制御技術の向上
    • AIによる自動処理技術の向上
PON
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実際のCASEの各4テーマってどんな技術開発が行われているのですか?

KUMI
KUMI

それでは簡単にCASEの各4テーマについて、概要を紹介しますね。

Connected:コネクテッド

ADAS(先進運転支援システム)やAD(自動運転)では、車両や道路システムとの通信インフラの正義が非常に重要となっています。

自車両だけのセンシング技術だけでは感知しきれない車両や歩行者などを検知したり、ドライバーの快適性やインフォテインメントなどを向上させます。コネクテッド技術のひとつであり、運転支援や自動運転には不可欠であり、次世代モビリティの中核となる通信技術です。

V2X

V2X(Vehicle to X)とは、車両と何か(車両や歩行者、インフラ、ネットワークなど)との接続や相互連携を総称を示すもので、以下のV2Xがあります。

V2I:Vehicle-to-roadside-Infrastructure

車両と道路に設置された信号機などのインフラ設備とをリンクさせることで、自車両のセンサだけでは賄えない情報提供を行います。以下のような交差点での安全対策に用いられます。

  • 赤信号を無視しようとした場合に自車両から警告音を発生
  • 信号の待ち時間を表示
  • 右折時に対向車や歩行者を無視して発進しようとした場合の警告音を発生

Vehicle-to-Pedestrian

車両と歩行者との連携で、スマートフォンを持つ歩行者と車両との通信を行い、歩行者の安全を図ります。接近する歩行者をスマートフォンから発する情報jから検知し、車両との衝突回避を図ります。以下のようなセンサレンジ外での状況確認を行います。

  • センサーやカメラからの死角からの接近する歩行者の検知
    • センサーやカメラは障害物の背後に隠れている歩行者を検知することは難しいため、GPSやスマートフォンからの情報を用いて、歩行者の動きを検知します。

Vehicle-to-Vehicle

車両同士の通信で「車両間通信」と呼ばれます。死角になっているクルマが接近することを検知して衝突を避けることに使えます。次に、後続車への情報の通報(例えば、障害物の存在の通報、救急車などの緊急車両の接近など)、またレーダークルーズコントロール(先行車両の情報から適正な車間を保つ)などに活用できます。

Vehicle-to-Network

車両と無線通信ネットワーク間の通信のことを示しています。5Gなどの電波通信を介して、車両とネットワークを連携し、サービスを受け取る技術です。

  • 最新地図情報の取得
  • Android AutoやApple Car Playなど

Autonomous:自動運転

AD:自動運転

「自動運転」とはいっても、自動車に乗っているだけで目的地に自動的に到達するというような自動運転はまだ実用化できていません。このレベルに達するにはまだ時間がかかり、このため、その自動化のレベルをSAEが定めています。

自動運転レベルは、運転の主体や自動運転の技術到達度、走行可能エリアなどによって、「レベル0」から「レベル5」の6段階に分類されています。

ADAS:先進運転支援システム

Adaptive Cruise Control

車間距離を保ちつつ、一定車速に自動で制御するシステムです。ACCには車速を一定に保つためにミリ波やカメラなどのセンサーから得られた情報を、前の車両との車間距離を一定に確保しつつ、追従走行するために、コンピューター制御によりアクセルやブレーキ操作を自動で行います。今後、前を走る車両間との通信することで、より細かい制御を実施することが期待されています。

Forward Collision Warning

前を走る車両が突然減速した場合や、急に前の車両が車線変更を行った場合など、自車両の危険を検知し、ドライバーに注意を促す警告を行います。

Advanced Emergency Braking System

先進緊急ブレーキシステムは、前方の車両を検知した際に、ドライバーに警告を実施し、衝突回避や被害軽減を行うために、緊急ブレーキを行うシステムです。

ミリ波レーダーなどのセンサーから、前方車両との距離や相対速度を確認し、その距離と相対速度から算出した衝突予測時間をもとに、衝突の可能性が高い場合にドライバに警告を行うとととに、自動的にブレーキ操作を実施するものです。

Night Vision/Pedestrian Detection

車両に搭載した暗視カメラによって、歩行者を検出・追跡するシステムです。ドライバは、

Traffic Sign Recognition

システムがカメラ*を介して道路標識情報をキャプチャすると、道路標識メッセージがマルチインフォメーションディスプレイに表示され、ドライバーに重要な道路情報を認識させま

制限速度標識やその他の交通標識が検出されると、システムはドライバーに通知し、制限速度の変更やその他の重要な道路情報をドライバーに通知します。

Lane Departure Warning

運転者がウインカー操作せず走行車線から大きな逸脱する可能性を検知し、運転手に警告を実施する予防安全システムの1つです。警告メッセージを表示し、はみ出さないをサポートします。

Lane Keeping Assist System

車の前方に設けられたカメラ画像を基に車線を認識し、高速道路などを走行時、車両が車線の中央付近からずれようとすると、ハンドルに操舵力を加えることで車線維持をアシストする。加えて、車両が車線から逸脱する恐れがある時に警告ブザーや表示でドライバーに知らせる機能も備える。

Blind Spot Monitoring

運転時の死角となる、自車両の後方、側方などにいる車両を検知して、運転者の死角を補うシステムです。隣の車線を走る車両車線時に車両の有無をレーダーで検知して、ドライバーに警告し接触事故を防止する予防安全システムの1つです。

Shared&Service:シェアリングとサービス

カーシェアリングやライドシェアリングなど、クルマを所有するのではなく、シェアリングして利用する意識が高まりつつあり、クルマを移動・サービスで利用する時代になりつつあります。この仕組みの変化に対応するため、Shared&Serviceに対応した車づくり、サービスの展開が必要となっています。

Electric:電動化

今回の発表の中で、ライエン委員長は「我々の化石燃料に依存した経済活動は限界に達している」と言い切る。だから、クリーンエネルギーや循環型社会など、「新しい社会体系に大きく変わる必要がある」と改めて訴えたのだ。

ZEV:

大気汚染対策として米国カリフォルニア州が導入を始めた規制で、自動車メーカーが州内で自動車を販売する場合、電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)など排出ガスを出さない無公害車(ZEV:Zero Emission Vehicle)を一定比率以上販売することを義務付ける制度。

規制基準を達成できないメーカーは、罰金を支払うか、規制基準を達成した他のメーカーからクレジットと呼ばれる超過分のZEV排出枠を別途購入しなければならない。ニューヨーク州など複数の州にも同様の規制が拡大された。

電気は貯めることができない

・再生可能エネルギーは

CO2ニュートラル

「効果的で持続的なCO2の削減」「電力供給の再生可能エネルギーへの切り替え」「不可避のCO2を相殺」

W2W: Well to Wheel

※ 自動車の燃料を手に入れる段階(井戸:well)から、実際に走行させる段階(車輪:wheel)まで、全体を通して見た時に生じる環境負荷(CO₂排出量)を示す概念

日本の電気自動車

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